ふるさと納税をして確定申告をしたら、いくらお金が戻ってくるのか気になるところだ。「自己負担2,000円で返礼品がもらえる」とよく聞くけど、実際の還付金額がどのように決まるのか、仕組みを理解している人は意外と少ない。
この記事では、ふるさと納税の確定申告で受けられる還付金の計算方法、年収別の目安、そしてワンストップ特例との違いをわかりやすく解説していく。

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ふるさと納税の控除は「所得税の還付」と「住民税の減額」の2本立て
ふるさと納税で確定申告をした場合、控除は2つの方法で行われる。ここを理解しておかないと、「思ったより還付金が少ない!」と勘違いしてしまうことがある。
所得税からの控除(還付)
確定申告後に現金で口座に振り込まれるのがこの部分だ。計算式は以下の通り。
所得税の還付金額 =(ふるさと納税の寄付金額 − 2,000円)× 所得税の税率
所得税の税率は課税所得に応じて5%〜45%の7段階で設定されている。つまり、年収が高い人ほど所得税率も高くなり、所得税からの還付金額も大きくなる。
住民税からの控除(減額)
残りの控除分は、翌年度(6月〜翌5月)の住民税から差し引かれる。こちらは現金で戻ってくるのではなく、支払う住民税が減る形になる。毎月の給与から天引きされる住民税が少なくなるので、手取りが増えるイメージだ。
- 所得税の還付:確定申告後1〜2か月で口座に振込
- 住民税の減額:翌年6月〜翌々年5月の住民税から差し引き
- 両方を合わせて「寄付金額 − 2,000円」が控除される

所得税の還付金額の計算方法
具体的に所得税からいくら還付されるか、年収別に見てみよう。
所得税率の一覧(課税所得別)
| 課税所得 | 所得税率 | 復興特別所得税を含む実質税率 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 5.105% |
| 195万円超〜330万円以下 | 10% | 10.21% |
| 330万円超〜695万円以下 | 20% | 20.42% |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 23.483% |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 33.693% |
| 1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% | 40.84% |
| 4,000万円超 | 45% | 45.945% |
※復興特別所得税(所得税額の2.1%)が上乗せされる
年収別の還付金シミュレーション(独身・寄付5万円の場合)
| 年収 | 所得税率の目安 | 所得税の還付金 | 住民税の減額 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 5% | 約2,400円 | 約45,600円 |
| 400万円 | 5% | 約2,400円 | 約45,600円 |
| 500万円 | 10% | 約4,800円 | 約43,200円 |
| 700万円 | 20% | 約9,600円 | 約38,400円 |
| 1,000万円 | 20〜23% | 約9,600〜11,040円 | 約36,960〜38,400円 |
※あくまで目安。扶養家族の人数や他の控除によって変動する
見てわかるように、所得税からの還付金はトータルの控除額のうち一部にすぎない。控除の大部分は住民税の減額で行われる。確定申告後に振り込まれる金額が少なくても、住民税で残りが控除されるので心配しなくて大丈夫だ。
還付金が「寄付金額 − 2,000円」にならない!と驚く人が多いが、これは住民税からの控除分が含まれていないため。所得税の還付と住民税の減額を合わせれば、きちんと「寄付金額 − 2,000円」が控除されている。
ワンストップ特例と確定申告の還付の違い
ワンストップ特例の場合
所得税からの還付は発生しない。控除額の全額が翌年度の住民税から差し引かれる。現金が口座に振り込まれることはないが、毎月の住民税が減る形で控除される。
確定申告の場合
一部が所得税の還付として口座に振り込まれ、残りが住民税の減額として適用される。「現金で戻ってくる部分がある」のが確定申告のメリットともいえる。
ただし、控除される総額はどちらも同じだ。受け取り方が違うだけで、損得に差はない。

還付金はいつ受け取れる?
所得税の還付時期
確定申告を行ってからおおむね1〜2か月後に、申告書に記載した口座に還付金が振り込まれる。e-Taxで電子申告した場合は、書面で提出した場合よりも早く処理されることが多い(3週間程度で振り込まれるケースも)。
住民税の減額時期
住民税の減額は、確定申告した翌年の6月から適用される。会社員の場合は6月の給与明細で住民税額が減っていることを確認できる。
還付金の確認方法
- 所得税の還付:税務署から「国税還付金振込通知書」がハガキで届く
- 住民税の控除:毎年6月に届く「住民税決定通知書」の「寄附金税額控除」の欄で確認

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還付金が想定より少ないときのチェックポイント
「こんなに少ないの?」と感じたときは、以下をチェックしてみよう。
チェック1:住民税の減額を確認したか
所得税の還付だけを見て「少ない」と思っていないか?住民税からの控除分を含めれば、合計で「寄付金額 − 2,000円」が控除されているはずだ。6月の住民税決定通知書で確認しよう。
チェック2:控除上限額を超えていないか
ふるさと納税の控除には上限額がある。上限を超えた分は控除されず、自己負担額が2,000円より大きくなってしまう。事前にシミュレーションで上限額を確認してから寄付することが大切だ。
チェック3:確定申告で全ての寄付を申告したか
複数の自治体に寄付した場合、申告漏れがないか確認しよう。申告し忘れた寄付分は控除の対象にならない。
よくある質問(Q&A)
Q. 年末調整でふるさと納税の控除は受けられる?
A. 受けられない。ふるさと納税の控除は年末調整では処理できない。ワンストップ特例制度を使うか、確定申告で申告する必要がある。
Q. 控除上限額を超えて寄付したら、超過分の還付はある?
A. 上限額を超えた分は寄附金控除の対象外となるため、超過分は自己負担になる。還付も住民税の減額も受けられない。
Q. 還付金の振込先は自由に選べる?
A. 確定申告書に記載した本人名義の口座に振り込まれる。家族名義の口座は不可だ。
Q. 所得がない・住民税非課税の人も還付金は受けられる?
A. 所得税や住民税を納めていない場合、控除する税額がないため還付金は発生しない。ふるさと納税をしても控除のメリットがないケースに該当する。
まとめ
ふるさと納税の確定申告で戻ってくる還付金は、「寄付金額 − 2,000円」の一部であり、残りは住民税の減額として控除される。所得税の還付金だけを見て「少ない」と感じるかもしれないが、住民税と合わせれば自己負担は2,000円に収まる仕組みだ。
還付金の金額は所得税率によって変わるため、年収が高い人ほど所得税からの還付額も大きくなる。確定申告後1〜2か月で口座に振り込まれるので、住民税決定通知書と合わせて、控除がきちんと適用されているか確認しよう。
外部参考リンク:
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